文化庁 令和2年度第3次補正予算事業
ARTS for the future ! コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動
会期
2021年12月5日(日)~26日(日)
平日9:00~17:00 / 土日 10:00~18:00
12月9日・18日・19日は大学行事のため休館
会場
第1会場 : 岡山大学創立五十周年記念館交流スペース
岡山県岡山市北区津島中1丁目1番1号
第2会場 : 岡山大学附属中央図書館2F ムラタアカデミア
(現在、図書館には大学関係者以外の入館はできません)
作品展示作家& 紹介アートプロジェクト・アート施設(アイウエオ順)
清志初男 ・ 国吉康雄 ・ 隈研吾 ・ 児島虎次郎 ・ 千住博 ・ 田中憲一 ・ 福島隆壽
IWAI ART 保存修復研究所 / 岡山大学共育共創コモンズ建設プロジェクト / 高野山金剛峯寺障屏画奉納記録プロジェクト
国吉康雄プロジェクト / 清志初男映像論文制作プロジェクト / 熊本地震 田中憲一の画を救う会 / 長島愛生園歴史館
ニューヨーク市立大学「UnHomelessNYC」展企画チーム
わたしたちは「SDGs課題の解決」という目標を達成しなければならないほど逼迫した現代を生 きています。そこで、岡山大学国吉康雄記念研究寄付講座では「SDGsという視点」で「既にある作品、表現、進行中のプロジェクト」を読み解く展覧会「And Recovering Them そして、それらを回復する」展を企画し、岡山大学内に、地域に開かれたコミュニティーミュージアムを期間限定で臨時設置することといたしました。
本展を企画した国吉康雄記念研究寄付講座は、2015年の設置以来、日系労働移民というマイノリティーでありながら、アメリカを代表する洋画家のひとりとなった、国吉康雄(岡山市出身・1889-1953)の作品や人物に関わる研究と顕彰活動を、従来の美術研究の枠組みに捉われない手法で進めてまいりました。国吉康雄に関わる展覧会や様々なアートイベントを学生と共に企画し、地域と協働で仕掛けることで、学問領域を横断し、アートと社会の繋がりに関する様々なテーマや課題を発見し、発信し、活動を拡張してきました。本展では、国吉康雄記念研究寄付講座のこうした活動のなかで関わるようになったアート作品やアートプロジェクトを、人権や環境、地域コミュニティー、災害復興などをテーマに展示。作品とSDGs課題とをリンクし、考察するための場を、市民の教育・研究・医療・福祉を担う総合大学であり、SDGs推進大学である岡山大学に設置し、発信することで地域と世界に問い、共有したいと考えています。 会場ではアート作品に加え、学問領域を横断する解説パネルと、国吉康雄や千住博に迫ったドキュメンタリー作品の上映と国吉康雄記念研究寄付講座の活動報告会も実施いたします。
展覧会の6つのテーマ
テーマ①「ecology」
自然の営みと循環を主題に、天然素材の使用に拘った制作を行う日本画家・千住博の日本画作品から、「循環する水資源」について考え、画家が拠点を置くニューヨークからの視座で創作について考える
テーマ②「responsible」
木造建築を革新し、新たな生活様式を提案する隈研吾がデザインする、岡山大学工学部の「共創共育棟建築プロジェクト」に込められた思想性から、「つくる責任とつかう責任」について考える
テーマ③「community」
平成28年熊本地震で被災し、地域市民の草の根の活動によって、先進的な修復技術で再生された田中憲一の油彩画作品と、その修復プロジェクトを通して「震災記憶と地域市民の考える文化の継承」を考える
テーマ④「humanity」
第二次世界大戦で南方に出征し、戦後ハンセン病を発症。生涯を国立療養所長島愛生園で暮らした洋画家、清志初男が遺した油彩画作品「羅漢寺石仏」に込められた歴史的・社会的背景と、長島愛生園が訴える「人間回復」という主題について考える
テーマ⑤「education」
大原總一郎は岡山大学に児島虎次郎 の油彩画《室内》を寄贈した。エッ フェル塔を望む部屋で、和装の女性 が机に向かっている。この絵を贈った大原の真意はどこにあるのか。ま た、大学で長く、美術教員の指導に あたり、岡山の画壇を牽引した福島 隆壽が岡山大学に寄贈した大作を展 示し、芸術と教育について考える
テーマ⑥「rights movement」
岡山市出身の日系移民一世であった国吉康雄は、二つの世界大戦と感染症パンデミック、世界恐慌、赤狩という激動の時代をニューヨークで生き、アメリカを代表する画家として成功する一方、権利運動と教育に心血を注いだ。国吉の画業と人生から、芸術の創造と人権の関係について考える
国吉型・対話探究モデル講座の開催について
「And Recovering Them そして、それらを回復する」の関連イベントとして、本講座が開発、実践しているワークショップ「国吉型・対話探究モデル講座」をオンラインと会場で 開講することとなり、この参加者を募集致します。
ワークショップの狙い
本ワークショップではまず、参加者のみなさんが自身の思考力を、他者が制作した芸術作品やアートプロジェクトを探究する機会を利用して「芸術経験」を通して再確認します。この「思考力の再確認」は、取材する技術や創造性と批評性、協働性、物語性(ナラティブデザイン)の視点から行われ、それぞれの視点が持つ意味を参加者が理解し、それらを自身の思考作業の中に取り込むスキルを獲得することを目的としています。
国吉型・対話探究モデル
「国吉型・対話探究モデル」は、国吉康雄記念研究寄付講座が提唱する鑑賞手法で、岡山市出身で米国で活躍した洋画家・権利運動のリーダーであった国吉康雄(1889-1953)作品など、社会へのメッセージを内包した作品の芸術体験を通して、社会課題への興味喚起を促し、学問領域を横断するための思考モデルです。本ワークショップ及び、「国吉型・対話探究モデル」の開発と検証は、科学研究助成事業基礎研究(C:20K00232)採択研究課題「アートを介した社会課題の理解のための対話探究モデルの開発と実践研究」により実施されています。
応募方法
日時:12月5日(日)〜26日(日)の展覧会開催期間中
時間: リクエストに応じプログラムを変更することができます
応募方法:下記メールアドレスへ、(1)〜(5)を記入ご連絡ください。こちらから返信をさせていただきます。
(1)依頼団体または学校
(2)参加人数
(3)開催方法(オンラインまたは会場内)
(4)希望日時と時間
連絡先:s.ito@okayama-u.ac.jp
国立大学法人岡山大学大学院教育学研究科
《国吉康雄記念・美術教育研究と地域創生講座》
国吉康雄プロジェクト
会場での感染症対策について 実施にご協力、ご理解を頂けない場合、鑑賞をご遠慮いただきます。
1 入場時に検温を実施させて頂きます
2 平熱より高い方、体調不良の方は入場頂けません
3 鑑賞される皆様に、入場時にアルコール消毒をお願いします
4 来場者カードへの記入(氏名・年齢・住所・電話番号)をお願いします
5 混雑時は会場での鑑賞者数を制限させて頂きます
6 マスクの着用(おもちでない場合は受付で提供します)をお願いします
7 必要に応じてオンラインで会場の様子を配信します
企画・監修
岡山大学 国吉康雄記念・美術教育研究と地域創生寄付講座
主催
一般社団法人クニヨシパートナーズ
制作
岡山大学教養教育課目「クリエイティブ・ディレクター養成展開1・2 受講生」 / 国吉講座受講生有志 / ART展ブックキュレーション班 / 国吉型・対話探究モデル実践班 / クリエイティブゲーム振興会
後援
岡山県 / 岡山市 / 岡山県教育委員会 / 岡山市教育委員会
特別協力
(一社)アートネットワーク熊本みふね / IWAI ART 保存修復研究所 / (株)NHKエンタープライズ / (株)オフィス天野 / 高野山真言宗総本山金剛峯寺 / 隈研吾建築都市設計事務所 / 千住スタジオ / 清水建設(株) / 長島愛生園歴史館 / 日米芸術振興会 / 廃棄物対策豊島住民会議 / (公財)福武財団 / (公財)福武教育文化振興財団 ヤマト運輸(株) / ベネッセホールディングス(株) ニューヨーク市立大学キングスバロー校企画 From City to Country and Vice Versa The TransformativePower of Art and Community-Based Learning Pj.
岡山大学
教育学部 / 工学部 / 工学部創造工作センター部門 / 創立五十周年記念館 / 附属中央図書館 / 文明動態学研究所
協力
岡山県立美術館 / (株)内外プロセス / (株)双葉店飾社